PICK OUT NEWS


17 September 2022
アメリカの国際写真賞『reFocus Awards』にて、人権弾圧に立ち向かい続けたカンボジアの活動家テップ・バニー女史の祈り闘う写真が、プロの部、報道写真部門で『Bronze』(第3位)を受賞しました。また、伝統のナマハゲ行事の写真がプロの部、その他部門で『Bronze』(第3位)を受賞しました。また、ニューヨークの国際写真賞『International Photography Awards』(IPA)で、故郷秋田で受け継がれてきた初冬の風物詩、神の魚・ハタハタ(鰰)を追い求め、荒れる海に挑む男鹿半島の漁師の姿を見つめた9枚のフォトストーリーが報道部門にて、今年度は『Official Selection』と『Honorable Mention』を受賞しました。IPAは世界最大規模の写真賞の一つとされ、今年は120か国から1万4千点の作品が集まりました。

1 September 2022
国際写真賞『PX3 The Prix de la Photographie Paris』から連絡があり、今年度はプロの部、報道写真部門にて二つの作品が『Honorable Mention』を受賞しました。同写真賞は、世界中の写真家の優れた作品をパリの写真文化界に紹介し、写真文化の発展に寄与することを目的に設立された、ヨーロッパ最大規模の写真賞の一つとされています。受賞作品は、独裁政権の弾圧に異を唱え続けたカンボジアで最も著名な政治評論家であり、尊敬を集める社会活動家でもあった『ケム・レイ氏の暗殺』を取材したフォトストーリーと、故郷秋田の『季節ハタハタ漁』を取材したフォトストーリーになります。弾圧と闘うカンボジアの人々の切望と、故郷秋田の受け継がれし営みを国内外の目に届け、光を当てることができるように、挑戦を続けていきたいと思います。

1 July 2022
モスクワ国際写真賞『Moscow International Foto Awards』(MIFA)にて、人権弾圧に立ち向かい続けたカンボジアの活動家テップ・バニー女史の祈り闘う写真が、プロの部、報道写真部門『Editorial/Personality』において、『Silver Winner』を受賞しました。また、プロの部、イベント部門において、伝統のナマハゲ行事の写真が『Silver Winner』を受賞しました。同賞は、ロシアによるウクライナ侵攻後、その横暴を断固として非難し、ウクライナの人々とウクライナの写真コミュニティを全力でサポートする決意を表明しました。その声明は今も、ウェブサイトのトップに表示され続けています。私もその思いに賛同し、弱い立場の人々の願いに光を当てることができるように挑戦を続けます。『秋田魁新報』にて、ご紹介いただきました。

29 June 2022
昨年、創設100周年を迎えた母校『日本大学藝術学部』。この度、新たなWebサイト『日藝CROSS』が開設されました。ご依頼いただき、『8人の卒業生 インタビュー 未来の日藝人に向けて』のコーナーにてインタビューを受け、その内容がアップされました。写真学科入学前は、NGOスタッフを目指していたこと。尊敬する先生方との出会い。全身全霊を込めてシャッターを切り続けたカンボジアでの挑戦。写真学科での時間がなければ、今はありません。よろしければ、ご高覧ください。

28 May 2022
日本写真家協会と専修大学の共催事業として2011年から行われている専修大学ジャーナリズム学科の『フォト・ジャーナリズム論』。ご依頼いただき、講師として全6回の授業に取り組ませていただきました。「フォトジャーナリストになりたい」と意志を表明してくれた学生さんもいて、心強く感じました。私の経験と思いが、彼らの琴線に触れるような時間となれたのであれば幸いです。お声がけいただいた専修大学ジャーナリズム学科の先生と、日本写真家協会の皆様、参加をしてくれた学生の皆様に感謝いたします。本当にありがとうございました。私はこれからも情熱の全てを込めて、シャッターを切り続けていきたいと思います。

12 February 2022
毎日新聞夕刊全国版写真特集紙面『eye』に、昨年の12月に集中的に撮影をさせていただいた故郷秋田の初冬の風物詩『季節ハタハタ漁』の物語が掲載されました。紙面では、1ページ全面での大きな掲載になっています。ハタハタは、冬の雷鳴が海上に轟き、海が時化る12月頃、沿岸にある『藻場』に卵を産みつけるために、深海から大群を成して押し寄せます。秋田の長く厳しい冬の始まりに、雷を合図とするように突如接岸し、人々に恩恵をもたらすことから、雷神が遣わす神の魚『鰰』または『鱩』や『雷魚』と綴られ、古来よりありがたい魚として、貴ばれてきました。神の魚を求めて、海に畏敬の念を抱き、うねりを乗り越え冬の日本海に船を進める漁師たちの姿。よろしければご高覧ください。

3 December 2021
この度、ハンガリーの国際写真賞『Budapest International Foto Awards』(BIFA)にて、4つの写真がプロの部において受賞を果たしました。報道写真部門『Editorial/Political』にて、人権弾圧に立ち向かい続けたカンボジアの活動家テップ・バニー女史の、囚われの身となりながらも祈り闘う姿の写真が『Silver Winner』を受賞しました。また、『Book/Documentary』にて、写真集『RESISTANCE』が『Bronze Winner』を受賞しました。また、人物部門『People/Wedding』にて、東南アジア最大の淡水湖『トンレサップ湖』の、湖上のカトリック教会での結婚式写真が『Bronze Winner』を受賞しました。そして、人物部門『People/Culture』にて、故郷秋田で行われる伝統の『ハタハタ漁』の写真が『Honorable Mention』を受賞しました。私はこれからも、カンボジアの人々の尊い願いと故郷秋田の営みに光を当てることができるように挑戦を続けます。『秋田魁新報』にて、受賞の詳細をご紹介いただきました。

15 October 2021
アメリカを代表する国際写真賞の一つ『International Photography Awards』(IPA)にて、5つの写真がプロの部において、受賞を果たしました。報道写真部門『Editorial/Press,Other』にて、人権弾圧に立ち向かい続けたカンボジアの活動家テップ・バニー女史の、囚われの身となりながらも祈り闘う姿を収めた写真が第2位を受賞しました。また、『Book/Documentary』にて、写真集『RESISTANCE』が『Honorable Mention』を受賞しました。そして、秋田のハタハタ漁、鎌倉の万灯祈願会、男鹿半島から望む、渦を巻くような雨雲と虹の写真が『Honorable Mention』を受賞しました。今年は、世界120か国から集まった約1万4千作品で競われました。私はこれからも、カンボジアの人々の尊い願いと故郷秋田の営みに光を当てることができるように挑戦を続けます。『秋田魁新報』と、ニューヨークの日本語紙『週刊NY生活』にて、受賞の詳細をご紹介いただきました。

14 September 2021
欧州を代表する国際写真賞の一つ『PX3 PRIX DE LA PHOTOGRAPHIE PARIS』にて、受賞することができました。プロの部、写真集部門において、私の写真集『RESISTANCE カンボジア 屈せざる人々の願い』が『Gold Award』を受賞しました。そして、プロの部、報道写真部門において、カンボジアの平和運動の象徴として人権弾圧に立ち向かい続けた活動家テップ・バニー女史の、祈り闘う姿を収めた写真が『Silver Award』を受賞しました。そして、プロの部、報道写真部門において、『季節ハタハタ漁』のフォトストーリーが『Honorable Mention』を受賞しました。『毎日新聞』、『鎌倉版タウンニュース』、『SPEAK UP OVERSEAS』にて、受賞の詳細をご紹介いただきました。

3 August 2021
カナダに本部を置き、世界各国のNGOと連携しながら活動している国際人権NGOのネットワーク、IFEX『International Freedom of Expression Exchang』の記事上で、私のカンボジアでの取材写真を、記事表紙にご掲載いただきました。忘れることのできない取材の一つであり、2016年7月10日に銃撃を受け暗殺された著名な政治評論家・社会運動家ケム・レイ氏の葬儀の一場面の写真です。ケム・レイ氏は、長期強権支配を続ける現政権の弾圧に勇気を持って抗い、国民から篤い尊敬を集めていました。ケム・レイ氏の写真を持つおばあさんも、政府と開発業者の結びつく土地強制収奪問題を始めとした人権問題に立ち上がり続けている著名な活動家です。おばあさんは、ポル・ポト政権時代と内戦時代の苦悩を経験してもなお、現政権の弾圧と闘い続けてきました。武器を持ち、市民運動を押さえつけてくる武装警察と対峙し、常に非暴力で最前線に立ち、弾圧に立ち向かうおばあさんの勇気溢れる姿を何度も何度も見てきました。投獄も乗りこえてきました。その強く美しい意志から、私は大切な事をたくさん教わりました。記事では、政治的動機が疑われるケム・レイ氏の暗殺から5年が過ぎても、真相究明がなされていないこと、ベトナムやマレーシア、香港の人権状況も描かれています。愛するカンボジアを思い、子どもたちの未来のために弾圧に立ち上がり続けた『屈せざる人々』の思いのそばに、私はこれからも写真を通して、立ち続けていきたいと思います。

3 May 2021
温かいお声がけを受け、本日より毎日新聞秋田県版の朝刊紙面で、新たな新聞連載を行わせていただくことになりました。紙面への掲載に連動して、毎日新聞社のニュースサイトでも広くご紹介いただきます。連載のタイトルは『高橋智史が撮る故郷・秋田 ~受け継がれしものたち~』となり、私にとって待望の、故郷で伝承されてきた風土を見つめるフォトエッセイです。紙面未掲載写真を含めた『写真特集』ページも設けていただきました。カンボジアを取材し始めて17年がたち、今こうして、故郷での取材を重ねていると、故郷を知らない自分自身を突き付けられます。そして故郷には、数多くの尊い営みがあることに気が付きます。秋田での撮影は、私自身の原点を見つめることにも繋がっていくような気がします。連載第1回目の掲載は、冬のごく僅かな期間、極寒の海で行われる『季節ハタハタ漁』の取材を通して感じた思いを描きました。冬の到来を告げる雪雲から雷鳴が海上に轟く12月頃、ハタハタは深海から大群をなして、産卵のために沿岸にやってきます。その姿を通して、雷神が遣わした『神の魚、鰰(ハタハタ)』として古くから崇められ、故郷の文化的営みと密接してきました。連載第1回『神の魚求めて』。よろしければぜひ、ご高覧ください。受け継がれてきた故郷の大切な願いを、少しでも多くの方々に伝えるために、心を込めてシャッターを切っていきたいと思います。新たな連載をどうぞよろしくお願いいたします。

14 November 2020
長年にわたり志を応援していただいている『秋田魁新報社』の紙面にて、私の新たな新聞連載を全6回のシリーズでご掲載いただきました。一ページ全面での大きな掲載になります。この数年間、カンボジアの現場で見つめ続けてきた新たな一党独裁支配に至る弾圧の姿を、写真と文章で描きました。最大野党の解党、メディアへの弾圧、政治評論家の暗殺、活動家の投獄。息の詰まるような抑圧と緊張の日々は、ポル・ポト政権、内戦後、カンボジアの人々が困難の中で懸命に積み重ねてきたはずの民主が破壊されていく様を、一つ一つ見せつけられるような時間でした。歯を食い縛りシャッターを切り続けた、ひとつの記録です。少しでも多くの方々にご一読、ご紹介いただければ幸いです。秋田魁新報社のニュースサイトでも『自由を奪われた国・カンボジアの真実』としてご掲載いただいております。また、秋田魁新報社とLINE NEWSを通して発表をさせていただいた特集記事『アンコールワットのにぎわいの陰で..自由を奪われた国・カンボジアの真実』も同時にご高覧いただくことができましたら幸いです。私はこれからも、不条理と不正義の中で、大きな力の犠牲となった人々のそばに立ち、彼らから託された願いを伝え続けていきたいと思います。

8 October 2020
『秋田魁新報社』と『LINE NEWS』の特集企画として、ご掲載いただきました。この数年間、カンボジアの現場で見つめ続けてきた新たな一党独裁支配に至る弾圧の姿を、写真と文章と動画で綴りました。最大野党の解党、メディアへの弾圧、政治評論家の暗殺、活動家の投獄。息の詰まるような抑圧と緊張の日々は、ポル・ポト政権、内戦後、カンボジアの人々が困難の中で懸命に積み重ねてきたはずの民主が破壊されていく様を、一つ一つ見せつけられるような時間でした。歯を食い縛りシャッターを切り続けた、ひとつの記録です。少しでも多くの方々にご一読、ご紹介いただければ幸いです。この度の機会を与えてくださった秋田魁新報社の安藤伸一さんとLINE NEWSの皆様に心から感謝をいたします。私はこれからも、不条理と不正義の中で、大きな力の犠牲となった人々のそばに立ち、彼らから託された願いを伝え続けていきたい。彼らの流した涙が、発した叫びが決して置き去りにされぬように、写真の力が社会を動かすきっかけとなることを願いシャッターを切っていきたい。

17 July 2020
アメリカの経済誌『Forbes』の記事中で、私のカンボジアでの取材写真を一枚ご掲載いただきました。自由と平和と融和と協調を求め、アパルトヘイト体制と闘い続けた故ネルソン・マンデラ氏。彼の誕生日(7月18日)に設定された『ネルソン・マンデラ国際DAY』は、世界中の人々がマンデラ氏の志に思いを馳せ、アパルトヘイト撤廃に生涯を捧げた彼の67年間の活動に基づき、それぞれの意志で67分間の篤志活動を行い、差別なき世界へ向かう思いを、国を超えて分かち合う日になっています。記事では、マンデラDAYの思いに即した人権の尊さを学び得る地を紹介しています。ご掲載いただいた私の取材写真は、ポル・ポト政権時代の虐殺の犠牲となった人々を追悼する慰霊塔を取材した一枚となります。いつの日か、温かい思いの繋がりが、社会の大きな溝を埋めていくことを信じて、これからもシャッターを切り続けていきたいと思います。

12 May 2020
スイスの新聞社『Le Temps』紙の記事中に、ポル・ポト政権時代の犠牲者を悼む慰霊塔の取材写真をご掲載いただきました。記事では、カンボジア人の世界的に著名なドキュメンタリー映画監督であり作家であるRithy Panh氏とフランス人の作家であり美術評論家のHelene Giannecchini氏による亡き人々に対する思いが、彼らの作品を通して考察されています。Rithy Panh氏は、ポル・ポト政権の大虐殺下で両親を失い、難民としてフランスに渡りました。その後、ドキュメンタリー映画監督として、ポル・ポト政権時代に関する作品を世に送り続け、亡き人々の魂の平穏を願い、人間の尊厳を訴え続けています。

21 February 2020
イギリスの主要放送局『BBC』の記事中で、私のカンボジアでの取材写真を一枚ご掲載いただきました。ポル・ポト政権時代、カンボジアでは170万人ともいわれる人々が虐殺、粛清、飢餓により命を失い、国の基盤は崩壊しました。強制収容所への収容や地方への強制移住、徹底的な監視下での集団生活を人々は強いられ、分断、離散した家族も多くいます。そして、ポル・ポト政権の前後には、冷戦構造が絡み合う内戦も勃発し、難民として国を離れざるを得ない状況に人々は追いやられていきました。BBCの記事では、クメール・ルージュが支配下を拡充していた1970年代前半を機に離れ離れとなり、お互いに亡くなったと考えていた姉妹が、47年ぶりに再会した様子を伝えています。その一人のBun Senさん98歳は、ポル・ポト政権後、首都プノンペン郊外のストゥンミエンチャイ地区に存在した巨大な『ごみ集積場』での有価物収集で生きてきました。ご掲載いただいた私の取材写真は、私のカンボジア取材の原点である、ごみ集積場の写真となります。カンボジアを取材し始めた2003年、そして暮らし始めた2007年以降、ポル・ポト政権と内戦によって人生を翻弄された多くの人々と各地で出会いました。家族を分断され、そして命を奪われていった全ての人々に、私はこれからも追悼の祈りを捧げ続けていきたいと思います。掲載写真はPCからの閲覧で上から4枚目となります。

11 January 2020
毎日新聞夕刊、写真特集紙面『eye』にて昨年の11月に取材をしたカンボジアの伝統行事『水祭り』についてご掲載いただきました。水祭りは雨季明けを祝い、豊穣をもたらす大河へ感謝を捧げる国を挙げての最大の祝い事の一つとなっています。祭りの主役であるボートレースは3日間続き、各地域で伝統的な工法で作られた、長大な木製の手漕ぎボートのチームが全土から集い、大河トンレサップ川を勇壮に彩りました。水祭りのボートレースの歴史は古く、約840年前のクメール王朝最後の隆盛を築いたジャヤバルマン7世時代の水軍の活躍に起源があると考えられています。厳しい政治的弾圧下にあり、声を上げることも難しい現在のカンボジアですが、水祭りの現場には、美しき伝統の中で輝く人々の姿があり、敵も味方もない互いの健闘を讃え合う自由がありました。その光景を見つめていると、多くの感情で心が一杯になり、熱い思いが幾度も込み上げてきました。eyeは、紙面上では一ページ全面の大きな掲載になります。私はこれからも、カンボジアの友人たちの幸せを心から祈り、託された願いを伝え続けていきたいと思います。

6 August 2019
オーストラリアの主要放送局『ABC』の記事中で、私のカンボジアでの取材写真をトップにご掲載いただきました。カンボジアで最も著名な環境保護活動家であり、2012年に殺害されたChut Wutty氏の追悼集会を取材した写真です。彼は、森林伐採組織と当局が結び付く違法森林伐採と闘い続けてきた勇気ある活動家でした。度重なる弾圧に屈せずに活動を続けてきましたが、違法森林伐採の調査中に銃撃を受け、2012年4月26日に命を落としました。カンボジアでは、彼の命日に追悼集会が行われていますが、当局の妨害、脅迫行為と常に対峙しなくてはならない状況にあります。記事では、土地・環境保護活動家への深刻な弾圧の事実を伝えています。2002年から2017年まで、世界中で少なくとも1558人の活動家が暗殺、殺害され、昨年一年間だけでも164人の尊い命が奪われました。彼ら活動家は、時に官や軍と汚職で結び付いている伐採企業や採掘業者などによる強制的な搾取から、土地や伝統的な居住地、森林などの自然資源を守ろうとする人々でした。殺害された人々の中には、その深刻な状況を訴えようとするジャーナリストや弁護士なども含まれています。口封じのための脅迫、抗議運動を押さえつける不条理な弾圧は、今も世界中で終わりを見せていません。私はこれからも、社会の現実と人々の声を写真を通して伝え、公正な社会の実現を願い続けていきたいと思います。

15 June 2019
ニューヨークに拠点を置く『Business Insider』の記事『21 stunning photos of wedding dresses from around the world』のトップに私のカンボジアでの取材写真をご掲載いただきました。掲載写真は、私がカンボジアで最も長い取材テーマとしている『湖上の命』の舞台である東南アジア最大の淡水湖『トンレサップ湖』の湖上生活者の村『コンポンルアン』での結婚式の様子です。湖上のカトリック教会で式を挙げたボパーさんの生きる姿を、彼女がまだ幼少の頃から取材を続けてきました。数年前、彼女が結婚する連絡を受け取材に赴き、温かい瞬間を見つめることができた忘れ得ぬ時間でした。

5 April 2019
第38回『土門拳賞』の授賞式を執り行っていただきました。受賞記事を、毎日新聞社と秋田魁新報社の紙面にご掲載いただきました。ご出席いただきました全ての皆様に心から感謝をいたします。また、毎日新聞紙面『ひと』にご掲載いただきました。

20 March 2019
第38回『土門拳賞』の受賞に関して、NHK『ニュースウオッチ9』の番組中でご紹介をいただきました。志を見守ってくださる全ての方々に心から感謝し、これからも頑張ります。

13 December 2018
NHK BS1『国際報道2018』に出演をさせていただきました。一党独裁体制下での弾圧の事実と、その弾圧に命をかけて抗う人々の願いを伝えました。

5 December 2017
アイルランドの主要紙の一つ『Irish Times』の記事中で、私のカンボジアでの取材写真を一枚ご掲載いただきました。内戦後初の英字紙であり、カンボジアのジャーナリズムの発展に寄与してきたカンボジア・デイリーは、『All the News Without Fear or Favor』を意志に掲げ、1993年5月に実施された第1回総選挙後の8月から、公正な報道を貫いてきた内戦後初の英字紙でした。『Newsweek』の東京支局長を務め、日本で暮らしていたアメリカ人ジャーナリスト、故バーナード・クリッシャー氏(2019年3月没)が、推定170万人の国民が命を落としたポル・ポト政権による大虐殺と、その前後に勃発した内戦によって、完全に破壊されたカンボジアのジャーナリズムの復興を目指して創設され、新たな国づくりと民主主義の構築を象徴するような新聞社でもありました。フン・セン政権に追従せざるを得ないカンボジアのジャーナリズムの世界で、カンボジア・デイリーは権力の横暴と常に対峙し、フン・セン首相に時に名指しで脅迫を受けながらも、弱い立場に不当に追い込まれる人々の姿を報じ続けてきました。その姿に心から共感した私は、カンボジア・デイリーと連絡をとり、2014年から約3年間、フン・セン政権の弾圧に対して立ち上がる人々の取材写真を掲載してもらってきました。Irish Timesにご掲載いただいた写真は、カンボジア・デイリーがフン・セン政権の圧力を受け、廃刊に追いやられた最後の紙面を撮影した1枚です。一党独裁支配に至る近年の苛烈な弾圧の中で、カンボジア・デイリーの廃刊は、最も悔しい出来事の一つでした。

24 April 2017
イタリアの国際ニュース誌『Internazionale』に、私のカンボジアでの取材写真をご掲載いただきました。記事では、政府当局による市民社会への人権弾圧、現代カンボジアの最たる社会問題の一つである土地強制収奪問題、そして、カンボジアの平和運動の象徴的存在であり、自らも土地強制収奪問題に呑み込まれながら、権力の横暴と闘い続けてきた活動家テップ・バニーさんの活動が描かれています。ご掲載いただいた写真は、その活動家テップ・バニーさんの写真です。彼女は、2016年8月15日、政権に囚われし人権活動家の釈放と、暗殺された著名な政治評論家であり社会運動家のケム・レイさんの公正な捜査を政権に求める抗議デモ中に、私の取材する目の前で、複数の治安当局者によって連れ去られ、2年間の不当な投獄に追いやられてしまいました。この写真は、控訴審を終えて再び刑務所に連れ戻されゆくテップ・バニーさんの写真です。彼女は、不正義に決して屈せず、祖国の平和と自由をいつも願い続けていました。その屈せざる姿に、私自身が多くの学びと立ち上がる勇気をいただいてきました。彼女は今、事実上の亡命生活をアメリカで余儀なくされながら祖国を思い続けています。