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Satoshi Takahashi

フランスのメディア『Radio France』の番組『France Culture』に掲載

更新日:2023年5月2日



フランスの伝統的なラジオメディア『Radio France』のチャンネル『France Culture』(フランス・キュルチュール)に、私がカンボジアで、2010年に取材した写真をご掲載いただきました。ポル・ポト政権下の強制収容所の一つ『トゥールスレン強制収容所』元所長カン・ケ・イウ(Kang Kek leu、通称ドッチ、Duch)氏(2020年死去)に、初めての判決が下される日、カンボジア特別法廷のメディアルームで撮影した一枚になります。ご掲載いただいたラジオチャンネルでは、カン・ケ・イウ氏の足跡をたどり、ポル・ポト政権時代の悲劇を4話構成で描いています。


私が撮影した写真は、下記の第4話目にご掲載いただいております。


4話全てのストーリーは下記で聞くことができます。


 

カン・ケ・イウ氏は、ベトナム軍の侵攻による1979年のポル・ポト政権崩壊後、80年代の内戦を経て、アイルランドのフォトジャーナリスト、ニック・ダンロップ氏の捜査により、難民救済のNGOスタッフとして偽名でタイ国境で活動していたところを1999年に発見され、2007年にカンボジア特別法廷に送られました。


冷戦構造渦巻く大国の思惑が、世界の国々を分断した時代。1975年4月17日から始まり、3年8ヶ月と20日間続いたポル・ポト政権。カンボジア全土には、160ヶ所以上の強制収容所、20000ヶ所以上の集団墓所があり、約170万人が同政権下で命を落としたといわれています。カン・ケ・イウ氏が所長を務めたトゥールスレン強制収容所は、中等学校を死の強制収容所に改造し、1万8千人以上が拷問の末に殺害され、1979年1月の解放時に生存者は12人しかいませんでした。


国連とカンボジア政府の共同運営により、特別法廷が動き出してから今年で17年。これまで起訴された5人の内4人が高齢のためにすでに死亡し、2022年9月のキュー・サムファン氏への判決が、最高幹部へ下された最後の判決となっています。歴史を問う道のりが、カンボジアの未来に公正な道筋を灯すことを心から願い、平和と非戦の願いを、明日へ繋げて生きていくために、シャッターを切っていきたいと思います。


 

フランスの写真誌『PARIS MATCH』にも、トゥールスレン強制収容所を取材した2枚の写真を、他の写真家の作品と共にご掲載いただいております。



 

フランスの日刊紙『Liberation』にも、トゥールスレン強制収容所を取材した写真をご掲載いただいております。



 

スイスの新聞社『LE TEMPS』紙には、ポル・ポト政権時代の犠牲者を追悼する慰霊塔を取材した写真を、ご掲載いただいております。記事では、カンボジア人の世界的に著名なドキュメンタリー映画監督であり作家であるRithy Panh氏とフランス人の作家であり美術評論家のHelene Giannecchini氏による亡き人々に対する思いが、彼らの作品を通して考察されています。


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